皆さんこんにちは、Music Discoveryアドバイザーの吉田佐和子です。
今回インタビューさせていただいたのは、一般企業でリモートワークをしながらフランス短期留学を実現した、クラリネット奏者の尾方優佳さん。
社会人になって留学しようと思ったきっかけや、短期留学を決めるまでの経緯は・・?
短期留学ということで、気になる滞在中の家事情も、詳しくお話ししていただきました!
リモートワークが普及した時代ならではの留学方法に、興味がある方も多いのではないでしょうか?
尾方 優佳 Yuka Ogata
栃木県出身。母の影響で12歳の時にクラリネットを始める。2019年3月東京学芸大学中等教育教員養成課程音楽専攻卒業。
浜松国際管楽器アカデミー、京都フランス音楽アカデミーに参加。2016年から音楽祭la folle journée au Japonに毎年出演。
2019年チェコ共和国プラハで開催されたクラリネット・デイズに参加。
その他、東京エコプロダクツ、 FSCフォレストウィーク、学校現場など様々なシーンで演奏。2022年に単身フランス短期留学。田中正敏、小曽根真由美、I.ヴェーニシュ、V.マレシ ュ、M.ルチエック、E.モリナリ、J.ヴォワザン、F.エオー、O.ピエール=ヴェルニョの各氏に師事。
留学か結婚か?大学音楽科卒業後にした決断とは
吉田:まず、留学をしたいと思ったきっかけを教えてください。
尾方:あるあるかもしれないのですが、「のだめカンタービレ」世代で、小学校の時からずっとフランスには憧れがあったんです。
その後音楽科に進み、卒業したその年に留学に行ければいいなと思っていたのですが、ちょうどそのときにお付き合いしていた彼と結婚の話が出たんですね。
それで、留学に行くか、彼と一緒にいるかで悩んだのですが、留学を遅らせてもいいから、まずは一緒にいようと決めて同棲を始めました。
一般企業で就職するという選択
吉田:結婚を先にしようと決めたタイミングと、旅行会社で働き出したタイミングは同じくらいの時期でしたか?
尾方:そうですね。卒業後の7月にプラハでの講習会に行って、そこから帰ってきてから色々と調整して、働き始めました。その4ヶ月後ぐらいにコロナが流行り出し、旅行業界は大打撃だったのですが(笑)
吉田:ちなみに働くところを探すときにいろんな選択肢があったと思うのですが、旅行業界はもともと考えていたんですか?
尾方:もともと、あまり働きたくないなぁと思っていて…でも旅が好きで海外に興味があったので、旅行業界なら楽しく続けられるんじゃないかなと思いました。
そこでは営業部門を担当していて、オプショナルツアーを作ったり、現地のツアー催行会社と提携して、日本語で販売したりしています。
フルタイムで働きながら、短期留学をするまでの経緯
吉田:そうなんですね!尾方さんは、そんな旅行会社でフルタイム勤務をしながら、3ヶ月フランスに留学されていたとのことですが、それはどんなタイミングで行かれたのですか?
尾方:私の旅行会社では、コロナ禍を経てWork from anywhereっていう世界中どこからでも勤務可能なリモートワークの制度ができたんです。そろそろフランスに行きたいなと考えていた2021年12月頃でした。これは使える!と思い、短期留学を決めました。
まずはビザなしで行ける最長、3ヶ月のお試しで行けばいいんじゃないかな?という夫の助言が後押ししてくれました。それで、いいなと思ったらまた長期でビザを取ればいいと思って、とりあえず行ってみることにしました。
留学に向けた準備について
吉田:タイミングが良かったんですね!その時の準備はどんな感じで進められましたか?
尾方:フランスに行っている人のブログやYoutubeを見たり、実際にその人たちに連絡を取って、どのように学校を選んだのか、どういうふうに勉強されているのかを教えていただきました。本格的に留学を意識し出した大学2年生頃から情報は集めていました。(佐和子さんにも大変お世話になりました。)
吉田:情報を集めながら、フランス語も勉強していたっていう感じですか?
尾方:そうですね。フランス語は大学1年の頃から大学の授業で勉強していました。大学の師匠がパリで学ばれていたこともあり、クラリネットのレッスンの中で教えていただくことも。あとは専ら独学です。
留学中のレッスン、フランスで実感したこと
吉田:その後、フランス滞在中のレッスンなどはどのように組まれたんですか?
尾方:フランスでは二人の先生に習うことが出来ました。一人は、大学卒業前に京都のフランスアカデミーを受けたのですが、当時習った先生です。もう一人は、パリで学ばれている方にご紹介いただきました。フェイスブックのメッセンジャーからコンタクトを取り「フランスでレッスンを受けたいです」と連絡したら、快諾してくださって、パリでプライベートレッスンを受けさせてもらえることになったんです。
吉田:実際にあちらに行って学ばれたことや、レッスンを受けてみて実感されたことがあったら教えてください。
尾方:先生たちとのレッスン時間は、魔法にかかったかのような体験ができ、ものすごく良い音で吹けたり、新たな曲の解釈を得られたり、大変勉強になりました。あとはフランスって、みんなちゃんと仕事とプライベートを分けていて、ライフワークバランスが取れているなっていうのを実感しました。
吉田:フランスのいろんな文化を見て、自分自身の生き方にも影響を受けることって、実際にフランスに行かないとわからないですよね。
尾方:はい、その国の空気感って、やっぱり行かないと味わえないなって思いました。匂いとか季節の移り変わり、街の空気感やマルシェのフルーツのラインナップが変わったな、とか。そういう肌で五感で感じられるものが、私にとってはもの凄くインスピレーションになりました。フランスに住む人たちの”自分の暮らしを大切に生きてる”、みたいな感じが私はすごく好きでした。
住むのは地方?滞在中の家事情
吉田:ちなみにその滞在先は、音出しもできるところを探したのですか?
尾方:大学の先輩がリヨンの音楽院に通っていたのですが、その方に連絡を取ったら、家に一部屋空きがあって、その部屋を貸してくれることになったんです。そこは音出しもできて、何より格安で貸していただけたので、すごく助かりました。なので、住むのはリヨン、レッスンがある時だけパリに行っていました。
吉田:それはラッキーでしたね!Music Discoveryでもフランス主要都市の家賃を調査したんですけど、本当にパリの家賃は高いですからね…
働き方に悩んでいる音楽家の皆さんに伝えたいこと
吉田:尾方さんが楽しく働きながら、演奏活動もされている様子は、きっとたくさんの方が気になっていると思うのですが、そんな働き方を模索している人たちへ伝えたいことはありますか?
尾方:前まではずっと、音楽を極めなきゃいけない、音楽だけをやらなきゃ、みたいな感じで生きてきたんです。
でもフランスに行って、音楽に限らず、自分の仕事以外にも趣味があったり、家族との時間をすごく大事にしている人たちに出会って。音楽をやってるから音楽だけに集中しなきゃいけないわけでもないのかもなって思ったんです。
というのも、音楽をやるにはもちろん練習をしなきゃいけないけれど、実際に本当の意味で良い演奏で繋がるのって、まず自分がどう生きているかが大事なんじゃないかなと思って。
生き方について見直すきっかけにもなった滞在でした。
留学に行きたい人へメッセージ
吉田:最後に、短期・長期に関わらず、留学に行こうか迷っている人たちにメッセージをお願いします。
尾方:行ってから学校についていけるかなとか、友達できるかなとか、不安な気持ちっていっぱいあると思うんです。でも現地に着いて1週間ぐらい経てば暮らしに慣れて、その気持ちは本当になくなります。
今はその不安を噛みしめてください。楽しんでください。今しか味わえないので!
それに、Music Discoveryさんが手厚いサポートをしてくださるじゃないですか。その一歩踏み出すまでが勇気がいることだと思うんですけど、扉を叩けば全て開けてくるから、ぜひ踏み出してみてほしいです!
吉田:最後に宣伝までしていただき、ありがとうございます・・!
やっぱりみんな、最初の不安というのが一番大きいですよね。
フルタイムで働きながら音楽留学、という新しい留学の形。尾方さんのお話を聞いて、きっとたくさんの方の選択肢が増えたと思います。
貴重なお話を本当にありがとうございました!