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Music discovery現地アドバイザー/パリ6区音楽院教授・サクソフォン奏者 ルマリエ千春インタビュー

みなさんこんにちは、アドバイザーの袴田美帆です。

このたび、現在パリ6区音楽院で教鞭を執られているサクソフォン奏者のルマリエ千春先生にMusic discoveryの現地アドバイザーにご就任いただく運びとなりました。

ルマリエ先生だからこそ入手可能なフランス・パリの音楽院の最新情報をお届けすると共に、充実した現地でのサポートを提供していきます。

私のサクソフォンの師匠でもある先生に、フランス留学のきっかけや留学後のキャリア、そして現在のお仕事や数々の日本からの留学生と接する中で感じておられることについてお伺いしました。

ルマリエ 千春 Chiharu Lemarié
岐阜市出身。セルジー・ポントワーズ地方音楽院、パリ国立高等音楽院のサクソフォン科を卒業。
2000年から4年間、名古屋音楽大学にて教鞭を取りながら、日本とフランスを行き来し、ラジオフランス国立管弦楽団、名古屋フィルハーモニー管弦楽団等のオーケストラ演奏や、ソロ、室内楽で、NHKラジオリサイタル、パリの教会等でのコンサートを行う。日本でのレッスンがきっかけで、教えることへの興味を持ち始め、研究を始める。2004年からは、活動拠点をパリに移し、フランス国家教授資格を取得し、パリ6区音楽院にて教鞭を取る。以後、アジアからの留学生をクラスに受け入れている。
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目次

留学のきっかけ

パリ国立高等音楽院でのレッスン(クロード・ドゥラングル教授)

袴田:まず、先生が留学されたきっかけを教えていただけますか?

ルマリエ:きっかけは、名古屋音楽大学の学生の時に、パリ国立高等音楽院の元教授だったダニエル・デファイエ先生のマスタークラスをカルテットで受講したことです。 

その時は、あまり目立たないバリトンサックスを担当していたのですが、先生にフレージ ングや音色をすごく褒めていただいて、その時に聴講されていた先生方も「お前はパリに行くしかない!」 とおっしゃってくださって・・・というのがきっかけですね。 

その当時、私は留学することに対して全く実感がなかったのですが、フランスの先生にレッスンを受けるっていうのが、ものすごく貴重だったこともあり、刺激になりました。 

実際に留学したのは1994年、インターネットもメールもない時代だったんです。

袴田:そうですよね、どのようにフランスとコンタクトを取っていらっしゃったのですか?

ルマリエ:フランスと連絡を取るのは、手紙か電話でした。東京の先生に紹介して頂いたフランス在住の日本人へ国際電話をするために、ほんの数分間で話さなければいけないので、聞きたいことを紙にメモして、緊張しながら話していました。 

受験のために、現地の先生や学校にコンタクトを取るのも手紙で、こちらが書いて届くのに最低 1週間、また相手が返事するのにも1週間、だから1往復するのに1ヶ月ぐらいかかってやり取りしていました。 

物件も、日本からでは探せなかったので、とりあえず知り合いに空港まで迎えに来てもらって、はじめはフランス語の先生の知り合いの家に何日か泊めてもらい、その後、ユースホステルに泊まりながら、物件探しをしましたね。

今は情報溢れる時代だからこそ、自分の意志が決め手に

パリ6区音楽院学生のコンサート

ルマリエ:その時代に比べると、今の留学生は渡航前から留学生活が始まっているような感じですね。逆に、良い情報も悪い情報もありすぎて、混乱してる状態かもしれない。 

十分に事前に情報収集して、留学準備できる環境ではあるのに、来てすぐに留学生活が合わなくて帰ってしまう学生もいまだにいますね・・・

袴田:そういうケースって、何が原因だと思われますか?

ルマリエ:私が知ってる範囲で見る限りは、本当の自分の意志で来ていなかったということです。

本当に留学したい!って思って、自分の意志で動き出してるのか、それとも何となく先生から勧められて、親も行ってみなさいみたいな感じで協力してて、流されて来ているの か、というところに違いがありますね。 

私も最初は流される感じだったんですが、その後にやりたい!もうやるしかない!っていう意志を持てたから、続けられたのだと思います。

その自分の意志、自分の心が本当にそれに向かっているのか、っていうことを、準備段階でしっかり確認しなきゃいけないことだと思います。 

途中で帰ってしまった学生たちは、その意志を置き去りにして、来てしまったんですよね。 

結局留学してから、何かおかしいなって気付いて引き返していくって、お金も時間ももったいないですね。 

袴田:そうですね、その人の中でイメージができてないというか。

自分が留学する上で、何らかの目標があってそれに向かって準備するってなると、大体のイメージが頭の中で出来てくると思います。

そのイメージが徐々に変わっていくことはあっても、とにかく何らかの意志がある、というのが大切ですね。

留学生活と、その後のキャリアについて

パリ6区音楽院に併設のホールにて

袴田:次に、千春先生が留学されてから、フランスで活動されるまでの流れをお伺いしてもいいですか?

留学後は、日本でキャリアを積む

ルマリエ:最初に勧められたセルジー・ポントワーズ地方音楽院に留学して、その後、思いもよらずパリ国立高等音楽院(以下CNSM)に合格し、結局6年間留学生活をしました。

2年のつもりが6年になったわけですが、CNSMを卒業したら日本で仕事をしたいっていう思いがあったので、卒業後は日本に帰国しました。

運よく名古屋音楽大学の講師にもなれたので、大学でも教えて、中高生とか一般の人の レッスンとかもいろいろしました。 

その中で、日本の音楽教育の仕方とか、音楽業界のあれこれとか、実際に体験したり教えたりすることで、日本の良い面と悪い面、一長一短を見れたことがいい経験になりましたね。

フランスに戻り、子どもに音楽を教える仕事へ

ルマリエ:結局4年ぐらい日本で働いたのですが、留学中から同棲していた今の夫と、4年間の遠距離恋愛中にフランスで結婚したこともあり、やっぱり私はフランスに住むのかなっていうのが頭に浮かんで、2004年から、パリに移りました。

フランスに来てからは、日本ではやっていなかった、小学低学年から高校生たち子供たちのレッスンがしたいなあと思い、その気持ちを実現させるため、息子を出産した後に、フランスの国家教授資格を取って、2007年から、パリ郊外ブロン=メニル県立音楽院で教え始め、その後、2008年から今のパリ6区音楽院で教え始めました。 

私は子どもが大好きなので、教える、育てるという仕事がとても楽しいです!

フランスの音楽院と、日本の音大との大きな違いは、フランスは、初心者の小学生達もレッスンに通ってくる事です。

だから、私のクラスには、7歳の子供から、音大生レベルで、CNSMを目指す学生までいて、一緒に発表会やコンサートを開催したり、アンサンブルのレッスンをしたりする事によって、小、中学生は、専門課程の学生の演奏に憧れ、目標を持って楽器の練習ができ、逆に、音大生レベルの学生たちは、将来の子どもたちのレッスンのための、交流の仕方などが学べるというのが、素晴らしい利点だと思っています。

実際に私のクラスで始めた子どもたちの中で、今、プロになる為の課程にいる生徒が増えてきて、嬉しいばかりです !

新しい音楽留学生活のカタチ

フレーヌ夏期講習会中の様子

袴田:長年たくさんの留学生を見てこられて、何か昔と変わったと思われることはありますか?

ルマリエ:音楽留学するといっても、あらゆる選択肢が増えて来たなと感じています。

袴田さんのように、一般大学と音楽院の両立をするなど、昔では考えられなかった留学をされている人も増えていますし、音楽以外のことも意欲的に学ぶ生徒が、音楽家としてのキャリアに新たな可能性を見出しているなと感じます。 私の世代では、出来なかった事なので、本当に素晴らしい事だと思います。

その一方、この10年ぐらいでダブルスクールという言葉だけが独り歩きをして、同時に2 つの公立音楽院で、同じ専攻に在籍する留学生が増えていることも気になります。 

本来は、同じ専攻で2つの国公立音楽院には在籍できないんですよ。 

私立の学校と掛け持ちしたり、ピアノ科と伴奏科とか、クラリネット科とバスクラリネット科とか、違う専攻だったらいいんです。私立の先生って、公立の音楽院を定年退職後に教えてらっしゃる方も多いですし。 

だけど、公立の学校で専攻科を掛け持ちするっていうのは、地域の税金を必要以上に使って、地域の住人の席を取るわけだ から、地域の方には、ちょっと顰蹙(ひんしゅく)って事なんです。

そこをもう少し、これから来る留学生の皆さんには理解してもらいたいですね。 

現地での留学サポートについて

パリ国立高等音楽院

袴田:フランスで教え始められてからも、結構日本人の留学生のサポートなどもされてきましたか?

ルマリエ:もちろん。日本で働いていた時に交流があった先生たちや、知り合いの人たちから「今度誰々がフランス行くんだけど、頼むね」っていうような連絡が来ていました。 

それでいろんな人を紹介してもらって、私のところに来て、受験校の相談から生活の相談まで、たくさんの学生たちが来ましたね。 

特に受験校の相談では、第1、2希望の受験に失敗した人たちが多くて「受験に失敗したんですけどどうしたらいいですか?やっぱりどこかに入って留学したいんです・・・」という、 もう浪人相談みたいな感じで。 

音楽院探しって、やっぱり現地の先生を知らないと出来ないことも多くて、私が直接、知人の先生たちに連絡して、席があるかどうかの確認から、受験の準備から、何から何までサポートしてきました。 

結構今も、先輩とか先生に聞いた情報から、何となくこの先生がいいかなって思って留学する人って多いと思うんですが、実際その先生が自分にあっているかどうかって、そんなに簡単に分からないことなんですよね。 

袴田:そうですよね。私も、それがもったいないなと思っていました・・・

そこで、学生VISAが確実に取れる主要音楽院くらいは、自分で探してもらいたいなと、各音楽院のリストをホームページのリンク付きでお配りしたら、たくさんの人にダウンロードしていただけて。

そういう情報を、自分で調べたい人って今後増えてくると思うので、そういう人たちの手助けが少しでも出来たらなと思っています。

ルマリエ:そうだよね。意外と名前は知られてなくても、すごく教えるのが上手な先生とか結構いるんですよね。

私は毎年夏期講習の講師も務めているのですが、私も習いたいと思うほど素敵な先生たちがそこにもたくさんいます。

フランス語が伸びる人、伸びない人

リュクサンブール公園での学生コンサート

袴田:留学したいと思っている人で、特に語学力に不安を感じている人が多いのですが、語学力が伸びる人たちに共通する点って何だと思われますか?

ルマリエ:語学はもうやる気次第ですよね。私も1年目は全く喋れない状態で来たので、 サックスの練習よりもフランス語の勉強をしていました(笑)

まあ最初はみんなそんな感じだと思いますが、その後大体3年目ぐらいで大きく分かれてきますね。

3年経っても喋れない人は、もう伸びない人が多いです。 

あとは、2年、3年ぐらい経って、少しわかるようになると、もう勉強は大丈夫かなって努力を辞めてしまう人も多いんですよね。

やっぱりそれなりの努力をし続けないと、語学力はそれ以上伸びません。 

袴田:耳が痛いほどよくわかります(笑)

留学中、成長する人の特徴とは?

フレーヌ夏期講習会、学生演奏会

袴田:あと、語学力以外で、その人が留学中に成長できるかどうかって何がポイントだと思われますか?

ルマリエ:語学以外のことだったら、やっぱり自分がどんな音楽を勉強したいかとか、どんなスタイルで勉強したいとか、自分が持っている学びに対する意志、態度によって、成長できるかどうか変わると思いますね。 

初めの方でもお話ししたように、周りにすぐ流されちゃう人っていうのは、結局、何か言われてもその場しのぎで、学んだことが自分のものにならないんです。 

だから、自分のやりたいことがあって、こういうことも勉強したい、それプラス、こういう勉強もしたい!ってポジティブに考えられる人は強いですね。

袴田:それが最初にお話ししてくださった「意志があるかどうか」ということにも繋がって来ますよね。

ルマリエ:そうですね。

留学生が入学する課程はどうやって判断する?

パリ・オペラガルニエにて

袴田:日本で勉強してきてフランスに留学するときに、どこの過程に入ったらいいかって、みんなよく分からないと思うのですが、そういうのはどうしたらいいんでしょうか?

ルマリエ:自分で判断して受験するのは難しいと思います。

私のクラスにも、毎年留学生が入ってくるのですが、受験前に実際にレッスンをしてレベルを判断するか、難しければビデオを送ってもらうようにしています。 

その国では評価されていることでも、フランスの音楽院ではまた違ったり、逆にその国で重要視されていないことがフランスでは評価基準となったりするので。 

一応区立だと、Pré-spécialisé(専門課程準備クラス)かSpécialisé(専門課程)があるのですが、高校卒業してから入ってくるような人だとPré-spécialiséに入る人が多いですね。(区立は音楽大学を卒業していると入学資格がない) 

だから、その課程レベルの判断っていうのは、教授の立場じゃないとできないと思います。 

袴田:そうですよね。自分が、その音楽院を受けたい!ってなっても、自分が受けられるレベルなのかどうかわからない人ってたくさんいると思うんですが、音楽院の先生方に直接コンタクトを取れば、そういった相談にも乗ってくださる方が多いんですかね?

ルマリエ:はい、頼めばやってくれる先生はいっぱいいると思いますよ。先生にとっても、自分のレッスンを受けたいって言ってくれる人がいるのは嬉しいことですので。

そういうことができるかどうか、っていうのが日本ではやっぱり分からないですよね。

袴田:はい、きっと「直接コンタクトを取っていいのかな?」って遠慮してしまう方も多いと思います。そんな方にはぜひ私たちMusic discoveryのサービスを利用してほしいですね。

現地アドバイザーとして出来ること

パリ6区音楽院近く、Odéon駅前

袴田:そんな頼れる千春先生が、このたびMusic discoveryの現地アドバイザーに就任いただけることになりました!

具体的にどんなことをサポートしていただけるのかお伺いできますか?

ルマリエ:まず、一般的な留学生サポート (例えば、空港に迎えに行ったり、物件の内見だったり、通訳や、事務手続きの契約、入試までのやりとり、入試当日の同伴など)は、出来ます。

音楽に関して言ったら、やっぱり色んな音楽院の先生方に直接コンタクトが取れるということと、その年の最新情報を共有出来るということですね。

袴田:その情報が、何よりも信用できます!

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留学を考えている人へのメッセージ

公園で音楽を楽しむ人々

袴田:最後に、留学を考えている方たちにメッセージをお願いします。

1年後に留学を目指している人へ

ルマリエ:まず、1年後に留学したいと思っている方。時間が迫ってるかもしれないけど、とにかく自分が本当に行きたいっていう意志があるかどうかを確認してください。

それが確実だなって思ったらとにかく、その夢に向かっていくしかないですね。

あと、留学生活を進めていく上で、色々な優先順序があるから、溢れる情報に惑わされないで、自分でその優先順序を決めて、準備していきましょう。

2・3年後、いつか留学したいと思っている人へ

ルマリエ:そして、2年後、3年後に留学したいなと思っている方たちは、まだまだここから色々な夢が広がっていくと思うんだけど、その広がっていく感覚を大切にしてください。

どんな環境でもどんな状況でも、必ず留学するっていう夢は実現できると信じて。

それで誰にでも共通して言えることは、とにかくポジティブにいることですね。

留学中って、何かしらいろんなチャンスを与えられて、成長できる機会に溢れているんです。

ちょっとした情報でも、ポジティブにいることで、いい方向に話が繋がっていったり、ちょっとした機会でも、それをうまく使って、どんどん進んでいく。

きっかけは微々たる差なんだけど、そのチャンスをつかむかどうかって結局は自分の意志だと思うんです。

さいごに

6区音楽院近く、サン=シュルピス教会

ルマリエ:私ができることは、若い学生にしても、一般愛好家にしても、意志があってポジティブにいれば、絶対何らかの形で夢が実現できるっていうことを伝えることですね。

これができる人は、演奏家でプロにならないにしても、絶対その後の人生にものすごい影響があると思います。

だから、そういうサポートをMusic discoveryさんと一緒にしていきたいと思っています!

袴田:最後に嬉しいお言葉もいただき、本当にありがとうございます!

確かに、音楽留学ってプロになるためのものではなく、留学することによって、何らかの夢に近づく第一歩になったりしますもんね。

ルマリエ:そう思います。社会人で仕事してる人たちでも、1〜2週間の講習会に参加するとか、旅行がてらプライベートレッスンを受講しに行くとか、色んな可能性がありますからね。

なので、どんな些細な夢でもいいから、そういう夢をフランス留学で一緒に実現していくようなサポートをしていきたいです。

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